ダウン症とは
ダウン症は、正しくは「ダウン症候群 -Down’s syndrome-」と呼ばれ、いろいろな似かよった症状を持つ子どもたちの総称で、発見者である“ジョージ・ラングドン・ダウン”にちなんで、こう名づ けられました。丸い顔、丸い目、決して高くないがかわいい鼻、太く短いあご、丸くぽっちゃりした手、抱くとたよりない体の柔らかさなどが特徴で、昔は蒙古 症とも言われていました。
■どうしてダウン症になるの?
ダウン症は染色体のしょうがいによっておこる病気で700人~1000人のお産に一人うまれてきます。人の染色体は23対46個あるのですが、1個余分の 47個になってしまったのがこの子どもたちなのです。染色体というと遺伝的に関係のある言葉であるということから、ダウン症は何か遺伝性の病気と考えがち です。しかし、交通事故のようにおこる突然のいたずらとしか考えようがないのです。したがって特定の両親のみ、ダウン症の子どもが与えられるのではなく、 世の両親はほとんど誰でも、ダウン症の子どもの親となる可能性をもっているわけです。ダウン症の原因は、今のところはっきりしていません。受精した瞬間に 決まるものが大部分ですから、妊娠中のいろいろな出来事が原因とはなりません。
■ダウン症の子どもを授かったら・・・
ダウン症児には、先天性心疾患や消化器疾患、眼疾患、難聴などの合併症が多く、そのために発育や知的・運動発達の遅れが一層強められます。しかし、多様な 問題を持つダウン症児にも誕生と同時に開始される早期療育によって、運動や言葉、社会性、知能の発達を促進し、自立への道を開くことができます。
■エンジェルの会の役割
私たち、ダウン症児とその他染色体しょうがい児・者を持つ親たちは、この子たちが社会全体に受け入れてもらえるように理解と協力を求める努力をしていま す。そしてダウン症児やすべてのしょうがいを持った子どもたちが、安心して受け入れられる社会は、一般の子どもたちにも幸せな社会だと信じ、住みやすい地 域になるよう、切に願っています。